健康NEWS 2023年 5月 A面 =社会に必要な人間になろう=

~それぞれの人が、それぞれの場の立役者~

 

何十年か前にある作家の話を聞いたことがあります。冒頭に

「あなた方の中には、これからさらに進んで大学や社会進出など、上を目指している人もいるでしょう。中には職に就く人もいるでしょう。中には結婚をして子供を育てていく人もいることと思います。しかし、あなた方がたとえどこにいっても、どのような人になろうとも、ひとつだけ忘れてもらいたくないことがあります。それはあなた方がどこにいようと、その場所での便所になってくれという事です。」

私はその話を聞くうちに、すごく心に響く思いがあり、この話を思い出し回想を繰り返したことがあります。つまり、この作家さんのまとめは「その社会において必要な人間になれ」ということだと思います。
聞いていた周囲の人たちは笑う人が多くいて、いったい何のことかとわからない人もいたようでした。暮らしの中で、一軒の家にはいろいろな部屋があり、書斎もあれば台所、寝室もあり、それぞれの部屋はいざという時には他の部屋として使うことが出来る。すなわち台所で本を読むこともできるし、寝ることも不可能ではない。お客さんがたくさんの時は、居間で寝ることもできる。
ところが一軒のお家でどうしても他の部屋と取り換えることが出来ないのが『便所』です。    まさか、いくらしたいからといって寝室・台所で小便をするわけにはいかない。便所になれという事は、たとえそれが家庭であろうと会社であろうと、あるいはその他のいかなる場所であろうともその社会において絶対に【必要な人間になれ】という意味であると理解できます。いわば私達の  世界には、名誉あるいは地位の高い人もいれば、低い人もいる。それぞれの能力に応じて人様々であるけれど「あんなやつはいてもいなくてもどうでもいいや」と言われるような人間になっては いけないということです。
一つの会社に社長は一人で十分で、みんなが社長になってもそういうことは理解できないし  あるいは逆に言うとみんなが社長になったとしたら、その会社はまとまりのない意見・立場・利害など対立しあうとんでもない会社になってしまうに違いない。たとえ平社員であろうとも、係長 課長・部長であろうとも、それぞれの人がその場にどうしてもいてほしいと思われるような人間になった時に、初めて家庭であろうと会社であろうと、どんな社会であろうとも、生き生きとした  生き方ができるのではないでしょうか。
ただ単に、地位・名誉・財産といったものが高くなるのがその人間の生きがいになったり、あるいは幸福に繋がったりするのではなく、それぞれの人間がそれぞれの場において、どうしても必要な人間になって初めてその人は光り輝いていくのではないでしょうか。
社会において便所になれという事は、家庭においても絶対に必要な人間になり、社会においてもどうしても必要な人間になりなさいということであり、日常社会で社会通念を共有できる近隣の 地域に暮らす人々の集まり、集会所や公民館などでの必要な人として、みんながこういう健全な 精神行為は尊敬されるのではないでしょうか。


健康に生きる 心と身体が喜ぶ 日々の過ごし方
~体力の衰えは病原菌の居場所~

人の体は疲れると風邪をひきやすくなります。かなり疲れると免疫力が低下して、重患な病を招いてしまうこともあります。体力の衰えが悪性の病原菌の居場所を作ってしまうからです。
心配性もある意味ではそういう病原菌のようなところがあって、疲れた心に襲い掛かる面があるといいます。
例えば、気分のいい時なら難しそうな仕事でも頑張ろうという気になりますが、落ち込んでいる時だと自信がない・失敗したらどうしようと、心配が先になります。
苦手なグラウンドゴルフに行かなければならない時、ご機嫌な日なら目指すは運動解消でスコアはどうでもいいやとゆったりと構えられますが、気分が滅入っている時だと、みんなに『へたくそ』と笑われるのが心配になったりします。
こんなふうに精神状態があまりよくないと、ご機嫌な時は気にしない様々な事が心配になってきます。
しかしこれは逆に言ってみれば、精神状態が良ければさほど深刻に心配せずに済むという事です。言い換えれば心がご機嫌になるようなことをしていると、心配を『芽』のうちに摘み取ることも可能と思います。
心の健康を保つには心配性をふり切り、無理をせず疲れを招かない日々を心がけ、大いに笑い、脳内のモヤモヤや心配ウイルスを残らず一掃しましょう。

 

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