健康NEWS 2022年02月B面  チョコレートは体にいい⁉ ~カカオポリフェノール~

2月のイベント・行事・風物詩といえば、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
早速、調べてみました。節分、建国記念日、天皇誕生日、紀元節、富士山の日、猫の日等々、結構あるものです。その中で、2月14日はバレンタインデーです。近年のバレンタインデーは、恋人や想いを寄せている方だけでなく、家族や友人、普段お世話になっている方々への感謝の気持ちや受験生への応援のメッセージを込めて、チョコレートをプレゼントする文化になっています。2月は、いつもよりも、チョコレートを食べる機会が増えるのではないでしょうか?
さて、子ども達からご年配の方々まで、幅広い世代に好まれているチョコレートですが、最近、「高カカオ」と明記された体によいチョコレートへの関心が高まっています。今回のコラムでは、チョコレートの効能成分であるカカオポリフェノールについて紹介します。

 

  • カカオポリフェノールとは何だろう

ポリフェノールは、光合成によってできる植物の色素や苦味の成分で、ほとんどの植物に含まれています。ビタミンCやビタミンEと同様に、ポリフェノールは活性酸素などの有害物質を無害化する抗酸化作用をもっています。ポリフェノールがもつ抗酸化作用は、血圧やメタボの改善、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立つことが知られています。その種類は数多く、自然界に5,000種類以上あると言われています。
その中に、チョコレートやココアの主原料になっているカカオマス由来のカカオポリフェノールがあります。ちなみに、カカオマスとは、発酵および乾燥させたカカオ豆(図1)の胚乳を発酵・乾燥後に焙煎したものです。

 

図1. チョコレートの原材料となるカカオ

 

 

ポリフェノールの種類により、その働き・効果に特徴があります。カカオポリフェノールの主成分には、エピカテキン、カテキンと プロシアニジンが含まれています。これらは強力な抗酸化作用が あり、老化、がん、生活習慣病などの原因となる活性酸素から体を防御する働きをもっています。
実際に、カカオポリフェノールは血圧低下、LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)の低下、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)の増加、メタボの改善などの効果を有することが、人を対象とした研究により明らかとなっています。表1にカカオポリフェノールの主な効果をまとめました。

 

表1.カカオポリフェノールの主な効果

 

 

  • 上手にカカオポリフェノールを摂取するには

チョコレートを食べることで、普段から気軽にカカオポリフェノールを摂取できます。しかし、全てのチョコレートがカカオポリフェノールを十分に含んでいるわけではありません。チョコレートを購入する際には、70%以上のカカオ粉末を含む高カカオチョコレートがお薦めです。これらの商品は、ダークチョコレート、ビターチョコレート、ブラックチョコレートとも呼ばれています。

 

図2.高カカオチョコレートはどれ?

 

摂取量は1日25g程度が目安です。もちろん、いくら体に良い「高カカオ」でも、食べ過ぎると肥満の原因になります。一方、カカオ含有量が35~40%のミルクチョコレートで、「高カカオ」と同じような体に良い健康成分を得ようと思うとたくさん食べる必要があります。ミルクチョコレートは糖分や油脂分が多いので、肥満などのリスクが高まりますので 要注意です。それから、カカオマスを含まないホワイトチョコレートにはカカオポリフェノールをほとんど含まれません。

まとめ 2月14日のバレンタインデーにちなんで、今回の健康コラムはチョコレートから手軽で美味しく摂れるカカオ
ポリフェノールについてまとめました。「チョコレートが体に良い食品とは!」と目から鱗の方もいらっしゃる
かもしれません。より健康的な食習慣を目指して、適量のカカオポリフェノールもよいと思います。

 

 

 

 

 

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